STORY
タニラグは、異なる4カ国からなる友人たちが協力し生まれたファッションブランドです。
タニラグは、生産者という立場で誠実で正当なものづくりに向き合うことに責任を負います。
ファッションに環境・ヒト・動物の犠牲は必要ありません。
圧倒するような美しさとは、色やデザインで魅せるだけではなく、素材そのものに原点回帰した倫理面の高さから生み出されるものであると確信しています。
ブランドを象徴する全タニラグ製品は、
生産背景における倫理性を重視し、
わたしたちの基準でその正当性が証明できないと判断した素材、原料、工場は一切使用いたしません。
生産背景という最も見えにくい本質を正確に表現するため、流通規模を求めず取引先を厳選することでクオリティーの安定と信頼を約束します。
すべては自分たちの目で見て、触って、語る。
ものづくりに対して現代的な姿勢を軸とすることが、わたしたちタニラグの志です。
TANILAG is responsible for facing honest and legitimate manufacturing. Fashion does not require the sacrifice of the environment, human beings or animals.
We believe that overwhelming beauty is not just a matter of captivating colors and designs, but is also the result of a high level of ethics that goes back to the materials themselves. All TANILAG products that represent the brand do not use any material or factory that we believe cannot be validated by our standards.
We are committed to quality and reliability by carefully selecting our suppliers without regard to the scale of distribution, in order to accurately represent the essence of our products, which is the hardest part of the production process.
Everything is seen, touched and told with our own eyes.
Our goal at TANILAG is to keep a modern corporate attitude towards manufacturing.
MISSION
エコ・ファッションに取り組むこと I ECO FASHION
倫理面を重視したエコ・ファッションへの認識は年々高まりつつあるようですが、素材を厳選し、トレーサビリティーを証明し、持続可能な希少素材を開発しながら常に革新し続けることは、私たちにとって大変難しい課題になっています。 共に開発を手がける研究者、技術者たちは数々の制約をクリアしながら、タニラグが必要とする条件や規定に挑戦しています。
安価に調達可能な素材や製作工程と比べ、試行錯誤を重ねて生まれる素材、糸、テキスタイルは、その素材を活かすための生産工程に高い技術力が求められます。
そのため、生産背景のほとんどが専門性の高い熟練技術者の手作業です。 すべての製造工程は、 マニュアル化できない職人の感覚と経験にゆだねられます。時間と労力がかかりますが、そこにかかるコストはご購入頂く製品の上代価格には反映させていません。
それによってタニラグの工業手法や生産工程を妥協することは一切ありません。
スローなものづくりから生み出される製品価値の高さは、リピーターのお客様の多さからも証明されています。
「日本製」を世界に発信すること I MADE IN JAPAN
タニラグが考える日本のものづくりの美学とは、「おもてには見えない、うら側に込められた職人のこだわり」です。
日本国内で企画され、極めて専門性が高い生産工程とチームワークの積み重ねによって行き着いた究極の美こそ、世界に通用する日本品質です。
美しい生産背景を徹底して生み出される「もの」とは、製品に仕上がる過程でたくさんの人々の手とこころに触れます。
衰退が懸念される国内産業の中にこそ、生産者として立ち返るべき原点があります。
タニラグは、古くから時代のながれに柔軟に対応しながら継承されてきた日本独自の糸産業の強さに原点回帰し、持続可能でオリジナリティーに富んだ純日本製の品質の高さを世界に発信します。
BUSINESS MODEL
倫理的な取引
ETHICAL TRADING
先進国が利便性の向上により物質的な豊かさを得たその裏で、途上国の貧困と環境破壊は深刻な状況にあります。
フェアトレードは、ボランティアや寄付ではありません。
途上国の人たちに支払うお金は、労働の対価、すなわち正当な賃金であり、商品の正当な代金です。
タニラグは、貧しい地域に住む人々に寄付という形で「お金」を援助しようとは考えません。生活基盤を確立できずにいる人たちに金銭援助をすることは、時に働いてお金を稼ごうという意思を奪います。いわゆる「援助慣れ」です。途上国では、物乞いをすることも立派な収入なのです。そんな彼らに寄付という形でお金を渡すことは、現状を変える手段にはなりません。
「本当の支援」とは、彼らに働く機会を提供し、仕事をする場を生み出すことで、自立自助を可能にする道を示すことです。そして、彼らが提供した労働を、商品代金や賃金として正当に評価し支払うことです。
タニラグが徹底する倫理的取引において、お客様が支払うお金は、商品の代金です。モノを購入しお金を支払うことと引き換えに、完成度の高い商品がお手元に届きます。
その背景には、長期的な時間軸で現地の人々に仕事を提供する機会を生み出すという、最もシンプルかつ効果的な手段で自立援助を行う仕組みが作られているのです。
なぜモンゴル国なのか
SUPPORT MONGOLIA
タニラグは、途上国でのビジネス展開を提案する際、途上国の中でも最も難しい環境下を優先し、モンゴル国を選びました。前例のない国でビジネスモデルを提案する必要性を感じ、早い段階でチャレンジすることに大きな意味があると考えました。わたしたちが、最初にモンゴル国を訪れてから数年後、本格的に市場調査の一歩を踏み出したのは2004年からのことです。
当時のモンゴル国は、社会主義崩壊後から深刻な経済格差と絶対的貧困に直面し、治安情勢不安が深刻でした。あらゆる情報網、流通システムの欠如に加え、マイナス50度にもなる極限の冬が最も長いという環境です。 ビジネスの基盤となる流通にかかる時間とコストは、その後のわたしたちの事業運営を長期にわたり困難にしました。モンゴル国は素材国です。自国生産可能な産業がカシミヤ以外にほとんどありません。カシミヤ産業における高付加価値な製品開発の実現には、まだまだ超えなくてはならない多くの問題を抱えています。
WINTER OF MONGOLIA, ©TANILAG CO.,LTD
わたしたちは、ブランド設立当初から、日本から紡績技術支援を続け、モンゴル国カシミヤの価値多様な開発に取り組んでいます。 モンゴル国のカシミヤ産業は、 現地の人々にとって持続的に雇用をもたらす唯一の産業といえます。
日本の繊維技術と日本独自の安定したものづくりがあってこそ「途上国への技術支援」という新しい提案を実現出来ているのです。
2016年6月、日本とモンゴル国間でEPA=経済連携協定が発効されました。カシミヤ製品の関税が撤廃されたことで、今後はモンゴル国との貿易の自由化が加速すると予想されます。
わたしたちは、タニラグ独自の製品開発を強みに、今までと変わらない姿勢で他社には真似できないプレステージの高いモンゴル国カシミヤを世界に提案し続けます。
チャリティー
DONATING A PORTION OF OUR PROFITS
NOMAD&GER OF MONGOLIA, ©TANILAG CO.,LTD
タニラグは、”Sharing Happiness is Simple” (しあわせを分け合うことは簡単なこと)というスローガンを掲げています。その一貫として推奨している途上国でのビジネスでは、ファッションを通じた新しい社会貢献のビジネスモデルを提案し、社会活動を実践しています。
タニラグは、現地の人々に仕事を提供する機会を生み出す、という最も効果的な手段で、自立自助を可能にし、貧困に打ち勝つ道を開きたいと考えています。
美しい生産背景を徹底した製品は、購入することで、お客様ご自身が途上国を支援し、社会の仕組みを改善することに繋がります。
原料調達、生産、消費、還元という、当たり前のサイクルから得られた収益の一部は、モンゴル国子ども成長支援、ネパールの女性自立支援、動物の救済活動を主とした地域社会への支援活動にあてられています。
MATERIAL
PURE CASHMERE
タニラグの代表的製品であるカシミヤ製品の原毛は、モンゴル国(Outer Mongolia) の壮大な大地で生きる遊牧民から直接買付けています。
流通過程で取引所を一切介さない事は、他の獣毛が混入することを防ぎ、カシミヤの純度と信用性を維持しトレーサビリティーを証明することに大きな優位性を持ちます。
ORGANIC COTTON
タニラグのカシミヤ製品にひろがりをプラスするオーガニックコットンは、3年以上農薬を使用していない土壌で栽培された綿花農園から最高品質の綿を厳選します。
化学肥料ではなく有機肥料を使い、殺虫剤や除草剤、枯れ葉剤などの農薬は一切使用しません。それを3年以上守り続けてつくるという厳格なルールがあります。
IINDIGO
タニラグの藍染は徳島県にて生産します。
環境保全が当然として取り組まれる徳島県における藍染は、一貫して土作りから藍を育て、藍建てし、藍を染める藍染師のもと、ジャパンブルーと言われる美しい藍色を表現します。本藍の倫理性と信頼性の高さは、世界に誇る「藍染」として高く評価されています。
NON-USE MATERIAL
毛皮、アンゴラ、ダウン、ハラコ不使用
2013年よりパイソン、クロコダイル他エキゾチックスキンの使用停止
PRODUCTION
タニラグ製品は、日本での国内生産を中心に、モンゴル国、イタリア、韓国、インドの提携工場で生産されます。
日本工場
製品を原料からトータルで企画し、糸からオリジナルで作り込む純日本製にこだわっています。日本独自の分業による専門性の高さを強みに、 国内の協力工場と、工夫に満ちた製品づくりをおこないます。
デザイン、パターン、刺繍、縫製から第二加工にいたる全工程を国内で仕上げることはもちろん、オーガニック認証にも対応できる生産工場と業務提携しています。
モンゴル国工場
アイテム別にそれぞれフエルト工場、カシミヤ工場があります。カシミヤ製品は、基本的にISOを基準に工場を選定しますが、それだけに限定することはせず、技術水準をクリアした小規模工場の強みを掘り起こし、現在6社の提携工場で日本市場にむけた製品開発に取り組んでいます。
フエルトの製品開発においては、日本から設備投資をおこない、日本国内と同じ生産環境をととのえ、良質な機器で製品を作り上げることで職人の技術向上を目指します。日本からは専門の技術者を年に一度派遣し、機械のメンテナンスを行います。
イタリア工場
複雑なデザインと色数を掛け合わせた繊維製品の染色加工、限定アイテムの生産を中心に、環境に配慮したテキスタイルや素材の一部を調達する重要な国です。
韓国工場
自社のアトリエとハンドメイド専門の協力工場があります。
熟練の技術者がおもにバック製品のファーストサンプルや、資材調達をおこないます。
日本よりも地理的にモンゴル国に近いメリットを生かし、材料調達を円滑にすすめています。
ネパール
ネパール🇳🇵
ネパールは、長年の友人である現パートナーとともに2016年から本格的に素材調達と生産を担ってきた国です。地震による復興支援を続ける友人によって現地の方々と深く関わり、手染めや手編みのハンドメイド製品をつくります。古都パタンの工場は、働く環境にこだわった生産背景を確立しました。現地パートナーとはモンゴル国からカシミヤ原毛を調達する独自のルートを構築しています。
素材国であるモンゴル国と生産国となるネパールを直接繋げ、川上である原料調達のトレーサビリティを証明します。
インド工場
絹糸で仕上げる圧倒する美しさを誇る手刺繍製品は、カシミール地方の伝統技術を生かして指定職人により数ヶ月〜数年をかけて仕上げています。
インドにおける取引は、現地工場視察を行い、安全かつ公平な労働環境を厳守し倫理的に公正な手段で職人を雇用している提携工場に限定します。その基準は、世界的基準の認定機関である、社会的説明責任の認定サービス Social Accountability Accreditation Services によるSA8000規格の認定要件に準拠し、国際労働機関(ILO)の国連条約に基づいて認証されています。